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会員募集

第14次 山田町ジュニア海外使節団 報告

「天と地と人の力」

団長 畠 山 美 千(山田町立豊間根中学校 校長)

 つかの間の旅だったかもしれないが、山田町ジュニア海外使節団として参加した中学生8名、高校生2名、そして引率の先生方が元気に12日間の交流・旅を終えることができたことを喜び合いたいと思います。私は、団長として沼崎町長さんや岩船教育長さんはじめ関係各位に無事に帰町報告ができて嬉しい気持ちでいっぱいです。

 ジュニア使節団の10名の子どもたちは、口々に「生涯に残る交流であり、旅だった」と感想を述べております。なぜ、このような素晴らしい交流となり、旅となったのでしょうか。振り返ってみました。

 その第一は、天の力。

 お正月気分の抜けていない1月4日、快晴。気分爽快で出発することができた。オランダ王国・ザイスト市においても、とにかく天候に恵まれた。しかし、朝晩は、マイナス10度以下。日中の最高気温もマイナス4~8度の12年ぶりという寒さも味わうことができたし、おかげでスケートもできた。 最終日は、霧雨・・・。さらに、シベリア上空が乱気流のため飛行機が2時間遅れて出発した。 晴れの日あり、霧雨の日あり。冷たい風の日もあった。加えて、山田町では考えられない夜明けの遅さと日暮れの早さ。 人間の力ではどうすることもできない天の力に様々なことを教えてもらったおかげである。

 第二は、場所の力、地の力だ。 普段ではなかなかできない雲の上・飛行機の体験。 自動車道、自転車道、歩道の3通りあるオランダの道。 在蘭日本人大使館訪問、古都(デルフト)散策、デルフト焼工房見学、CCZ校見学、ザイスト城見学、ザイスト市役所訪問、ザーンセスカンス風車村見学、アンネの家、アムステルダム日本人学校訪問、国立美術館、ユトレヒト市内散策、ゴッホ美術館。 そして、CLZ校。 そして、そしてホストファミリー。 日本・岩手・山田町とは、気候も歴史も産業や文化も違ったオランダ王国の力のおかげである。
 第三は、人の力。 家の人の力、地域の人の力、見送り・出迎えてくださった方々の力。
町長さんはじめ山田町教育委員会の方々、学校の先生や校長先生のお支え。 通訳・山口千真さんの力。 私たち使節団に関わってくださった全ての方々の力。 アムステルダム・スキポール空港到着の際、通訳・山口千真さんはもちろんのことスティンスマ先生、イングリット先生、フィッシャー先生までも出迎えてくださった。ザイスト市から2時間もかけて迎えてくれたことに感動!! スティンスマ先生とフィッシャー先生には、私たちも一度山田でお会いしているので懐かしさも感じた。

☆財団法人ホフライスのコニーさん
 不安いっぱいで訪れたオランダの地。私たちの硬くなっている心を温かいコニーさんご夫妻の歓迎で解きほぐしてくれた。 オランダでよく食べているという昼食をごちそうになりながらお話を伺い、コニーさんがどれほど山田町を愛しているかも感じ取ることができた。 使節団員はもちろん引率者も知らない曲であったが一緒に『岩手山田旅情』を歌った。ひとり一人におみやげまで用意していてくださった。 また、帰国する時にも見送りに空港までいらしてくださった。


☆門河ご夫妻
 笑顔で迎えてくださった。そして、美味しいカレーライスをごちそうになる。 本を離れて間もないのだが、なぜか日本の人とふれあうことの幸せ、慣れ親しんでたカレーライスを口にする幸せ・・・・。

☆CLZ校・イングリット先生[CLZ日本交流委員会]
 わたしたちのために、朝から晩までお世話をしてくれた。 ちょうど風邪で休む先生が多く、やむなく時間割の変更をしなくてはならず御苦労したり、どのようにしたら10名の団員がすんなりCLZ校に馴染んでくれるだろうかと心配りをしてくださった。 ザイスト滞在中のプログラムを準備し、オランダの教育、オランダの家庭、オランダの友達との楽しい時間をエンジョイできるよう微に入り際に入り計画を立ててくださった。 常に、使節団10名のことを考え、忘れられないオランダ滞在になってほしいと願ってくれて、私たち引率者とのミィーティングも欠かさず行ってくれた。 イングリット先生の昼食は、私たちのお世話で忙しいため(ご本人はそのようなこと一言も話しませんでしたが・・・)、毎日歩きながらリンゴを丸かじりしていらした。感謝・感謝の気持ちでいっぱいである。

☆CLZ校・ルーシンク校長先生
 CLZ校歓迎式において、竹の鉢植えを示しながら「竹のように強く、しなやかに交流してほしい」とお話くださった。 職員室・校長室には、山田町からのこれまでの贈り物が大事に飾られてあった。校長先生の人となりが感じられた。 『山田町の方は、訪問するときいつもおみやげを渡してくれる。私もそれを見習って、水をたっぷりやるだけで育つわすれな草の花の小さい鉢のプレゼントを用意した』とフェアウェルパーティーの時、ひとりひとりに頂いた。私は、これまでの交流からルーシンク校長先生は日本人の心を感じ取ってくださったんだと感激した。
また、偶然だったろうがわすれな草をプレゼントして頂いたことに感動。それは、わすれな草をあなたにという歌詞を思い出したからだ。

別れても別れても 心の奥に
いつまでもいつまでも 覚えておいてほしいから
幸せ祈る言葉に 変えて
わすれな草を あなたにあなたに

歌わせてほしいと名乗りを上げたのは言うまでもない。通訳の山口さんにしっかり歌詞の意味と思いを伝えてもらい歌った。

☆スティンスマ先生[財団法人ホフライス]
 陰に陽に、私たちを温かく見守りお世話くださった。私たちのために頑張ってくださっているイングリット先生を支えてもいらした。 柔和な笑顔で接して頂いたことは忘れられない。

☆CLZ校の先生・生徒・仲間達
 笑顔で声をかけてくれ、言葉が通じなくてもジェスチャーで温かく迎えてくれたCLZ校の先生方や生徒。 折り紙や漢字・カタカナを使っての授業を通して、コミュニケーションが図られた。 ドラマの授業や体育の授業にも積極的に参加できた。 パソコン操作をしながらも、お互いが通じ合っているように感じた。 「自分の教室」というのが無く、自分たちが教室移動をして授業を受ける。授業のはじめの挨拶もなく始まり、チャイムが鳴ると先生が話の途中であっても教室を出て次の授業教室へ行く・・・。 使節団の子どもたちには面食らうことばかりの学校生活。 また、短時間で立ったまま食事することになかなかなじめず、苦慮していた子どもたちだったが、気づいたときは、談笑しながら同じようにとけ込んでいる姿を見ることができた。 そして、CLZ校の生徒達は母国語であるオランダ語ばかりでなく英語で授業を受けている状況にも驚きを隠せない様子だった。

☆ホストファミリー
 担当のイングリット先生から「全てのホームスティが、自ら名乗りを上げていただいた」と聞かされ、感謝の気持ちでいっぱいになった。今回は、子どものいない老夫婦も二人の高校生を受け入れてくれ、我が子のように愛おしさを持ってお世話くださった。 どのホストファミリーも不安で不安でどうしようもない子どもたちを、温かく迎え入れてくれた。 子どもたちもそのような気持ちに応えようと、片言の英語や身振り手振りで積極的に日本からのおみやげを説明したり日本料理を披露したり、コミュニケーションをとったという。その結果、分かり合えたときのこのうえないうれしさ(喜び)を味わうことができた子どもたちから、日を追うごとに、逞しさと自信が感じられるようになった。 現地で買ったおそろいのカーディガンを着て、パーティーに参加する女の子たち、日本からのおみやげを身につけてくれてるホストファミリー、微笑ましい限りであった。 大海にひとり放り出され何が何でも自分自身で這い上がらなければならない窮地を味わった子どもたち10人が、一回りも二回りも大きく成長したことは確かである。

  人と人との出会い、友情、交流。
言葉が違い、文化が違い、生活が違い・・・何もかにもが違う日本とオランダ、山田町とザイスト市の人々が、心を寄せ心を解けあわせ交流できるのも、これまでの山田町の方々が大事に大切に培ってきた力のおかげである。

 天と地と人の力。

目に見えない天と地と人の力が、心地よく私たち使節団を支え教えてくれた。その三つの力のおかげで交流・旅が成功したのだと確信し、心から感謝しています。 使節団10名は、帰りを待ってくれてる家族、帰ることができる故郷を思うこともできました。 帰ることを待っていてくれる人がいる、帰ることができる場所がある。だから、その人達の顔を思い浮かべておみやげを買いました。お金で買ったおみやげは、形のあるおみやげです。交流を通し、体験を通して心の中に感じたおみやげは、形の無いおみやげです。待っている人に、形のあるおみやげや形の無いおみやげをたくさん持ち帰ることができました。 さらに、使節団10名の子どもたちは、これからの郷土山田町をつくり、日本や世界のいろいろな場所で活躍するであろうと期待しています。

  最後に、この貴重な機会を与えてくださった沼崎町長様はじめ多くの方々に感謝の気持ちを込め団長報告といたします。

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